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【ブルームバーグの報道】
本日昼にブルームバーグにこんなニュースがありました。
「GPIF資金、VC・スタートアップに循環する流れ作る-岸田首相」
岸田文雄首相は12日夜、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの長期運用資金や個人金融資産が「ベンチャーキャピタルやスタートアップに循環する流れを作る」と話した。
【首相官邸の声明】
まあ、よくあるマスコミの言葉尻狩りかと思い、
首相官邸のHPで公式声明を確認してみることにしました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、『コロナ後に向けた経済システムの再構築』を中心に議論を行っていただきました。第一に、スタートアップの育成です。官民の役割分担をした上で、5か年計画を作成し、実行のための司令塔機能を明確化いたします。
まず、資金面の対応です。週末に神戸で創薬やバイオのスタートアップ経営者の方々とお会いいたしましたが、資金調達の困難さを訴える声が印象的であり、大胆な支援を行っていく必要性を実感いたしました。
海外からの誘致も含めて、ベンチャーキャピタルへの公的資本の投資拡大を図ります。
また、個人金融資産やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)等の長期運用資金がベンチャーキャピタルやスタートアップに循環する流れをつくります。
間違いなく、言ってますね。
この前後の「資金調達の困難さ」「大胆な支援を行っていく必要性」「IPO(新規株式公開)プロセスの見直し」などについては全然わかります。
でも、ここにGPIFを絡めてきているのが個人的には少しどうなのかなと思います。
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【GPIFについて】
ちなみに、GPIFは現行の制度でもベンチャーキャピタルへの投資は可能です。
詳細は開示されていませんが、2020年度の業務概況書によると、21年3月末時点のオルタナティブ資産の時価総額が年金積立金全体に占める割合は0.7%(1兆3419億円)。うちPE投資は610億円となっています。
ここでポイントなのは、そもそもGPIFの運用目標は「名目賃金上昇率+1.7%」を「できるだけ最低リスク」で達成することです。
そもそもこの目標が適切かという議論や、
方法についての議論があってもいいと思いますが、
ひとまず、現状GPIFの目標は概ね達成できていると言えます。
#GPIF が2001年度に市場運用を開始して以降、2021年12月末時点の累積収益額は約107.6兆円、平均収益率は年率3.79%になります。#年金積立金 の運用は長期的な観点から行っており、短期的な収益は市場環境によって変動し… https://t.co/6Q8ROLFBXq
【有識者の見解】
VCやスタートアップへの投資について、
GPIFの運用収益底上げというのは「あまり期待できない」ものの、リスクを取る投資家が少ない中で、「日本の将来のためにという活用の仕方はあってもいいのかもしれない」と指摘。
ただ、「それが国民の望むところなのかどうかというところは微妙。賛否両論ある」。
UBS証券の足立正道チーフエコノミスト
ヒト・モノ・カネを循環させる上で「GPIFを活用するというのは当たり前だ」との見方を示した。日本が安倍政権時代からベンチャー企業の支援をうたっていたことを念頭に「ずいぶん前に出てくるべきだった」と指摘し、「長期の投資にベンチャーを入れないというのはあり得ない」と述べた。
運用収益底上げというのは「あまり期待できない」とする意見もある一方で、GPIFを活用するべきだという意見もあります。
【個人的な感想】
個人的な第一感ですが、官主導でやって上手くいくのか。現行のままではだめなのか。別のベンチャーキャピタルではだめなのか。年金運用の目標と見合うのか。
VC市場の規模などを考えると。年金ファンドへの影響は限定的であり、そこにお金や労力を費やす必要があるのか。
あと、変に官主導で変な制限や縛りを追加するのは、年金を運用している現場の人たちが大変だなあと思いました(小並感)
ただでさえ、ちょっと市場全体が落ち込んで1四半期のリターンがマイナスになっただけで、マスコミに騒がれて、いいように叩かれるGPIFですから。
ここで、ベンチャー企業に積極的に投資して失敗(VC投資にはつきもの)でもすれば、マスコミにいい餌を与えることになるでしょう。
かといって、それを嫌って手堅くやれば、結局銀行等とあまり変わらない感じになると思いますし、現場の人は大変だなと思います。
個人的にはピーターティール等も好きなので、VC投資にそこまで悪い印象はないですし(むしろ面白そうと思う面もある)、
イエール大学等、各機関投資家もVC投資を含むオルタナティブ投資を行っているので悪いことではないと思うのですが、
変に現場に介入して、不必要にかき乱したり、制限を加えるのではなく、GPIFはGPIFに運用を任せて目標を達成してもらい、
岸田総理にはその他の方法でベンチャーキャピタルを応援してあげて欲しいなとも思いました。
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りんり@バンガードS&P500ETF(VOO)@SandP500ETF
岸田文雄首相は12日夜、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの長期運用資金や個人金融資産が「ベンチャーキャピタルやスタートアップ(新興企業)に循環する流れを作る」と話しました。
貴方はこの意見に
VOO QYLD Fire目指し中@side_Fire123
@SandP500ETF マザーズ100兆吹き飛ばして気づかないのか、 https://t.co/ehA4xtxf7A
投資家によりリスクをとってもらい、ベンチャーキャピタルへの資金流入を促したいのであれば、
投資家がリスクをとりやすい環境、リスクをとった投資家が報われる環境であることも重要であると思います。
「お金を出せ」「リスクをとれ」だが「課税してリターンは奪う」「自社株買いも規制する」では、流石にちょっとなんだかな思います。
結局、リスクテイカーが報われなければ、技術も社会も進歩しません。
ベンチャーキャピタルを応援したければ、機関および個人投資家がより投資しやすい環境、投資したくなるような魅力的な制度や環境を整えることが重要だと思います。
正直、この問題に関してはあまり詳しくないので、名言は避けたいと思いますが、
皆様はどう思われましたでしょうか。
もし、意見がある方はTwitterのコメント欄に書き込んでいただけると嬉しいです。
私も岸田総理を見習ってみんなの意見をよく聞こうと思います。
また、直接自身の意見を岸田総理に届けたいという方は、首相官邸のHPから意見伝えることはできますので、もしよかったら送ってみてください。
さて、私はちょうど良いきっかけになったので、
久々にオルタナティブ投資について学びなおしてみようと思います。
岸田総理、勉強する良いきっかけを与えて下さり、ありがとうございます。
いつもありがとうございます。
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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
岸田首相「GPIFの資金、ベンチャーキャピタル・スタートアップに循環する流れ作る」【年金積立金管理運用独立行政法人】