【米バンガード】世界の株式の今後10年間のリターンは、2000年代初頭以降で最も低くなる。【過去にない10年に】

投資まとめ

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【米バンガードの見通し】

米バンガードが先月「Vanguard economic and market outlook for 2022: Global summary」という記事を公開していたので紹介します。

前半のインフレやコロナに関しての段落は先日紹介した、

【バンガードの最新予測】2022年の米国市場と経済について知っておくべき4つのこと!
過去記事→「http://etfsp500.com/archives/29201105.html

の内容と重複するので、そちらをご覧下さい。


【経済の見通し】

世界的な景気回復は2022年も続くと思われますが、サプライチェーンの課題が緩和されるかどうかにかかわらず、コロナからのリバウンドの影響が終わり、成長が鈍化すると予想されます。

米国とユーロ圏の両方で、経済成長率は4%台前半で正常化すると予想しています。

英国では約5.5%程度、中国では不動産の減速により約5%の成長になると予想しています。

さらに重要なことは、成長率が減速しても、堅調な労働需要を考えると、2022年の労働市場は引き締まり続けるということです。

米国を中心とするいくつかの主要経済国は、労働人口が多少増加しても、すぐに完全雇用に近づくと予想しています。

賃金の伸びは引き続き堅調であり、2022年の金利の方向性については、賃金インフレがヘッドラインインフレよりも影響力を持つようになる可能性がある。

としています。

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【債券市場】

2021年に小幅な上昇が見られたものの、米国債利回りはコロナショック以前の水準を下回っています。 インフレ率の上昇と政策の正常化が見込まれることから、FRB、欧州中央銀行、その他の先進国市場の政策当局が目標とする短期政策金利は、今後数年間にわたって上昇する可能性が高いでしょう。 信用スプレッドは非常にタイトな状態が続いています。 当社の見通しでは、インフレ率の見通しや、長期金利を低く保つべき世俗的な力を考慮すると、金利の上昇がトータルリターンをマイナスにする可能性は低いとし、

金利の上昇は債券市場を混乱させないとしています。

【国際株式  過去にない10年】

さて、おそらくみなさんが最も気になっているであろう株式の話です。

債券利回りの低下、政策支援の縮小、一部の市場におけるバリュエーションの肥大化などを背景に、堅調なファンダメンタルズにもかかわらず厳しい環境が続いています。

このような様々な影響を明示的に織り込んだVCMM(バンガードのモンテカルロシュミレーション)の公正価値株式予測では、主に米国の株価が原因で、世界の株式市場が過大評価の領域に近づいていることが引き続き明らかになっています。

 “Our outlook calls not for a lost decade for U.S. stocks, as some fear, but for a lower-return one.”

ただ、バンガードは、米国株式は、一部で懸念されているような「失われた10年」ではなく、「ローリターンの10年」になると考えています。

具体的には、世界の株式の10年間の年率換算リターンは、2000年代初頭以降で最も低くなると予想しています。

最も低いのは米国(年率2.3%~4.3%)で、米国以外の先進国市場(5.3%~7.3%)と、やや低いですが新興国市場(4.2%~6.2%)の期待リターンは魅力的なものになると予想しています。

この年率平均のリターンは名目で、ドルベースものであるという事に注意。より詳しく知りたい方は過去記事にて紹介しています。

世界の株式のリスクプレミアムの見通しは、依然としてポジティブではあるものの、昨年よりも低く、トータルリターンは債券のリターンを2~4%ポイント上回る範囲で期待されています

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【米国の投資家へのアドバイス】

米バンガードは当該記事の中で、米国人の投資家に、米国以外の株式市場へ国際分散を勧めています。

(米国人投資家にとって)この控えめなリターン見通しは、自国市場以外に広く投資をしている投資家に機会を与えるものとなります。

最近のアウトパフォームは、米国株よりも魅力的なバリュエーションを持つ非米国株への確信を強めています。

新興市場の株式は、当社の公正価値の推定値を上回っていますが、米国よりも高いリターンと、分散効果を期待しています。

米国市場においては、過去12ヶ月間でバリュー株がアウトパフォームしたにもかかわらず、依然として、バリュー株がグロース株よりも魅力的であると考えています。


【以下、個人的な見解】

最近投資を始めた方はなかなかイメージがわかないかもしれませんが、過去、米バリュー株が米グロース株を長期でアウトパフォーム時期は往々にしてありました。

株価は企業の「成長」と「バリュエーション」その両方に影響を受けます。

そのどちらか片方だけを過大評価したり・過小評価しないようにしましょう。

早くお金持ちになりたいからとグロース株に集中投資をする戦略は、決して万能で、必ず市場よりも高いリターンの提供を約束する戦略ではなく、

上手く行く時もあれば、かえってリターンを押し下げることもある、通常の戦略の一つだという事を忘れないようにしましょう。

もちろん、その可能性を引き受けられるという方は、自身の責任と判断において採用しても良いと思います。

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【まとめ・感想】

さて、いかがだったでしょうか。

あくまで予想の一つですが、個人的にはリスクプレミアムにしろ、現在の割高なバリュエーションと今後の低めなリターンにせよ、概ね妥当なものと感じました。

個々の投資家の自分の人生計画や資産計画、お金を早く増やしたいという思いとは関係なく、

市場は容易に「失われた10年」や「ローリターンの10年」に突入することがありますから、「そうならない」と決めつけ、何もしないより、

「もし、そうなったらどうするか」とその可能性に対して建設的に考える事が大切だと思います。

私は、拠出額を増やしたり、支出をコントロールしたりと、自身にできることに注力しながら、

今まで通り、幅広く分散しつつ、次の10年も規律ある投資を続けていきたいと思います。

米バンガードが推す、米バリュー株には、VOOを通じて元々アプローチしているので、今のまま投資を継続していきたいと思います。

いつもありがとうございます。

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
【米バンガード】世界の株式の今後10年間のリターンは、2000年代初頭以降で最も低くなる。【過去にない10年に】

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