NasdaqとS&P500の二刀流!どのくらいの割合で投資をすればいいのか?

投資まとめ

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【アクティブな話】

今日は久しぶりにアクティブ投資の話をしたいと思います。

アクティブ投資家の方はもちろんスマートベータやファクター投資の話なので、インデックス投資家の皆様も是非。

○S&P500やVTIをメインに投資をしているが、リターンを期待してNasdaqにも投資をしたいと考えている方。

○逆に「バンガードの2024年の経済と市場の見通し」などの今後の予想やグロース株への依存が心配で、バリュー株や小型株の比率を増やしたいという方などにお勧めです。


【バンガードの論文】

今回紹介するのは、「ファクターベースのポートフォリオ構築へのマップ」というバンガードの最新の論文です。

ファクター(バリュー、モメンタム、クオリティーなどリターンとリスクを高める特定の株式の特性)に焦点を当てて投資すると、時間の経過とともにリターンが向上する可能性があります。

バンガードの最近の研究論文によると、このような戦略を追求する投資家やアドバイザーにとって重要な考慮事項は、ファクターベースのポートフォリオで資産を最適に配分する方法です

【補足】

ファクター投資について知りたい方は「ファクター投資入門」がおすすめです。

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米国の各ファクターのプレミアム(バンガードの研究より)

また当ブログの過去記事でもかなり「ファクター投資」や「スマートベータ」には触れています。

【VFQY】バンガード・U.S.クオリティーファクターETFを紹介します。【Vanguard U.S. Quality Factor ETF 】 : バンガードS&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
【ファクター戦略について】特定の「ファクター」にエクスポージャーをとることで、〇市場ベータを上回るリターンをあげる〇リスクをそのままに高いリターンをあげる。〇リターンはそのままにリスクをさげる。ことなどが可能だという研究があります。いわゆる「ファクター/ス

時価総額加重の伝統的なポートフォリオから、特定のファクターに加重することによって、リスクやリターンを改善できる可能性があります(うまくいかない時期もあります)。

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【どのくらい加重すればよいのか】

では、どのくらい「ファクター」にポートフォリオを加重すればいいのでしょう。

ファクター戦略のアプローチには大きくわけて2種類のアプローチがあります。

投資家は、リスク選好度、投資目標、既存の資産配分を考慮した上で、そのエクスポージャーを達成するために時価総額加重アプローチまたはシグナル加重アプローチのいずれかを選択できます。

○時価総額加重アプローチ

例えば(バリュー株を定義したうえで)バリュースコアが最も高い1,000銘柄の上位3分の1を選択したのち、時価総額を使用してそれぞれの銘柄を加重するような方法。

バンガードバリューETF(VTV)やQQQ(ファクターETFではないもののグロース株や特定のセクター、クオリティーやモメンタムファクターに加重している)も時価総額加重アプローチを使っています。

QQQのファクター分析(過去記事参照。22年6月のもの)
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○シグナル加重

シグナルウェイトでは、各株式のファクタースコア(バリュースコアなど)を計算し、時価総額ではなく、そのスコアを使用して各銘柄のウェイト付けを行います。

(バリュー株、ハイテク株など)個別株投資をしている方は無意識にこちらのアプローチに近い形になっているケースもあります。

【資産配分】

この2つのアプローチの違いが資産配分に大きな違いを生む可能性があります。

たとえば、下の図が示すように、米国株式(S&P500)60%と米国債券40%の伝統的なポートフォリオからファクター投資を始める投資家は、同じ目標値エクスポージャを達成するために、

株式資産全体の30%を時価総額加重ファクター ファンドに割り当てる必要があるのに対し、シグナル加重ファクターファンドでは19% を割り当てる必要があります。

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同じファクターエクスポージャーを達成するための資産配分(バンガードのレポートより)

2つのアプローチはトレードオフの関係にあります。

時価総額加重型のアプローチは市場全体からの乖離が少ないと予想されますが、同様のファクターエクスポージャーを達成するにはより大きな資本コミットメントが必要になります。

シグナル加重配分は、同じターゲットのファクターエクスポージャーをより効率的に達成しますが、市場全体のリターンからは更に逸脱し、リスクが増大します。

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【まとめ】

著者らは「ファクターはリターンの向上を追求し、市場の方向性を表現し、投資家のポートフォリオのリスクを潜在的に軽減するための有用なツールとなり得る」と主張しています。

「さまざまなファクターは相互に低い相関関係を示すことがよくあります。これは、1つのファクターがパフォーマンスを下回っているときに、別の要素がパフォーマンスを上回っている可能性があることを意味します。これはポートフォリオの全体的なリスクを軽減するのに役立ちます」

(市場を丸抱えする時価総額加重のポートフォリオでも・・・)

「さまざまなファクターアプローチのトレードオフとニュアンスを理解することは、投資家がポートフォリオを最適化し、投資目標を達成するのに役立つ可能性がある」としています。

ただ、この論文の著者らはこれらのアプローチに対して公平な見解を示しています。

「どのウェイト付けスキームを使用するかを推奨するつもりはありません。読者にはリスクとリターンのトレードオフに留意してもらいたい」

ファクター投資はすべての人に適しているわけではありません。ファクターファンドは、投資目的、リスク許容度、期間、専門知識に応じて、投資家がポートフォリオをどのように構築したいかに応じて、リターンを向上させたり、実際のリスクを分散したりするためのツールとして使用できます」と語るにとどめています。

SP5やビック7がS&P500や全世界株式の大きなウェイトを占めるのが気になる方は、他のファクターに加重して調整したり、

逆にもっとモメンタムを加えたいという方はリスクとリターンのトレードオフや追加コストをよく考慮したうえで、ポートフォリオの比率を調整するのがよいでしょう。

ただ、アプローチの仕方にもよりますが、

ある程度ウェイトを寄せないと手間やコストの割に効果を期待できません。ほんの1、2%遊びでやるくらいなら、(楽しみたいなどの趣向は別ですが)そういう事に中途半端に手を出すよりは、拠出額を高める努力をした方が効率的に資産形成ができると思います。

今回は論文の前半部分のみを解説してみました。もし興味がある方は後半部分も読んでみてください。

https://corporate.vanguard.com/content/dam/corp/research/pdf/not_all_factors_are_created_equal_factors_role_in_asset_allocation.pdf

こういう話が嫌いな方、読むのがめんどくさい方は、素直にインデックス投資を続けることをお勧めします。

私は元個別株投資家、アクティブ投資家なのでこういう話が大好きなのですが、普通にインデックス投資を続けていきたいと思います。

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
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