「妄信すると痛い目見る「S&P500」超不都合な真実」が懐かしい。

投資まとめ

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【S&P500の当たり前の真実】

東洋経済にて、『妄信すると痛い目見る「S&P500」超不都合な真実』という大層なタイトルの記事があったのでこの感想を書いていきたいと思います。

中身そのものは、何年か前に当ブログでも書いた内容が多く、個人的には「懐かしい」という感想を抱きました。

その誇大なタイトルやイチイチ仰々しい本文はおいておいて(笑)、指摘されている点は、S&P500に投資をする「前に」、当たり前に知っておくべき内容も含まれているため、感想とともに紹介したいと思います。

【インデックス投資家への妄信が危険なわけ】

ちなみに、その前の「インデックス投資への「妄信」がなんとも危険な訳」という記事の中で、4ページ中、2ページに渡って、「元本〇円、積立額〇円、期待リターン5%で〇年投資した場合・・・」といった感じで、下の図のような階段状のシミュレーションをしていたのですが、(残り2ページは導入と為替リスクの話)

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残念ながらこの形のシミュレーションではリターンしか考慮されていません。投資においてはリスクとリターンの両方を考えるのが基本中の基本。ごく当たり前のことです。

「インデックス投資への「妄信」がなんとも危険な訳」という、たいそうなタイトルの記事で、

自身の著書を売りたいのであれば、上のような全くリスクを加味しない、また現実に「リスク資産」としてあり得ない、毎年5%ずつ必ず上がるという投資シミュレーションよりも、

せめて下の図のようなリスクや最頻値などを加味したシミュレーションを使った方が、本や持論の信頼感が増すと思います。(実際に最頻値は上のシミュレーションより下がりますから自身の主張とっても有利になります)

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ファンドの海より引用。

毎年必ず5%増えるという計算は、投資経験0の全くの初心者の方への導入として、一旦わかりやすく説明するために使うのであれば、まだわからなくありません。

しかし「株式投資二年生の教科書」という経験者向けの本の中でインデックス投資よりよい投資法があると謳う時や記事で使うのは、浅いとまではいいませんが、あまり好ましくないなと思いました。

(インデックス投資の最大のメリットの一つが分散効果によってリスクを抑えることであるため)

投資を考えるうえで、リスクとリターンの両方を考慮するのは当たり前なので、リターンだけではなく、リスクも考慮しましょう。というお話です。

ただ、「20年で2倍に満たないことも十分ありうる」というのは同意で、インデックス投資でも増えないことはあります。

だからどうすれば良いという話が「肝心」ですが、例えばそんなあまりよくない環境下の中でその振るわないリターンを補うために、個別株に答えを求めるのはちょっと安易かなと思います。

(個別株投資がダメと言うわけはありません。この著者の意見にいろいろツッコミがあるというだけで)

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株式投資2年生の教科書の目次よ

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【S&P500の弱点】

①半額になるのも珍しくない長期の停滞局面がある。

「まず30年間で8倍になっているS&P500ですが、その途中には長期の停滞局面があります」

はい。これは事実で、なんなら1929年の世界恐慌や70年代にはもっとひどい下落や停滞がありました。

これは2年生どころか、S&P500に投資をする「前に」知っておくべき当たり前のことだと思います。

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こういう上手くいかないことをよく想定したうえで、どのくらい投資をするのかを決めるのが基本だと思います。

ちなみに私は過去このくらいの下落はあったのだから、それ以上も全然あり得る。じゃあこのくらいかと言う感じで資産配分を決めました。

なので、実際にコロナショックやブリグジットが起きても、事前の想定よりもひどくなかったので全然耐えることができました。

よく過去を学ぶ事に意味がないという人もいます。確かに過去と未来はことなります。しかし過去を学ぶ事でミスを減らすことはできると思います。

【個別株についての補足】

さて、じゃあここで、この著者の主張である個別株と過去について少し補足しましょう。

S&P500でも下落や長期停滞する⇒わかります

だから個別株(安定型配当株や増配株)がいい⇒???

一時期は今の状況と似ていると散々取りただされた70年代の暴落時、

1973年~1974年にかけて、コカ・コーラの株価は149.75→44.63ドルへと70%下落しました。

ジョンソン&ジョンソンは‐45%。マクドナルドは‐73%。P&Gは‐41%と下げました。

未来から見ると、生き残りバイナスがかかっていますが、配当株、大型優良株でも倒産したり、一時的にひどいケースになることは多々あります。

個別株を長期保有するという戦略をとる方は、インデックス投資以上にリスクにシビアになり、分散や配分等でしっかりとリスクコントロールをすることが大切です。

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【まとめ】

もっと気軽にツッコミ記事を書いて終わるつもりが思ったより長くなってきたので、

残りは軽く触れたいと思います。

②SP5の話。
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散々語りつくされたこの話題。今更感があり「過去記事を読んで」で割愛したいのですが、

「このグラフが正しいと仮定して」

補足すると、現在はもうこのSP5(GAFAM)ではなく、メタが9位に沈んで、5位エヌビディアとなっています。次点でテスラ、バークシャーが上位に。10位はエクソンというのが今の形ですね。

そして、過去1年のリターンでみると、マイクロソフト+1.8%、アップル‐1%、Amazon₋26%、アルファベット‐14%と割とSP5はメタメタです。

昨年頃までは、GAFAMや「Amazonに全財産投資しても大丈夫」と言った意見もありましたね。

しかし、S&P500ETF(VOO)の過去1年のリターンは‐4.34%となっています。1年で‐4%のリターンは騒ぐほどのものでもなく普通によくある範囲です。

確かに影響力の大きいものの、GAFAMだけがS&P500ではありませんし、過去そうであったように、SP5は入れ替わります。

過去記事で話した通り、確かにこのグラフは1つの事実ですが、それを過大に見せたり、過大に説明したものであり、そしてその他の事実を見えにくくするものである。

騒ぐほどのものではないのが、SP5グラフだと思います。

③金利とインフレの話。④為替の話。ここら辺は過去記事で書いた通り、ここら辺を考慮すると米国やS&P500に低リターンの時代が来てもおかしくはありません。表現はともかく中身は同意します。

そして、そんな環境下でも確かに高いパフォーマンスを残す個別企業はありますから、上手に、事前に良いリターンを残す個別銘柄に投資することができれば、好い結果になると思います。

ただ、それがなかなかできないから、90%近いアクティブファンドがS&P500を・・・・

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
「妄信すると痛い目見る「S&P500」超不都合な真実」が懐かしい。

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