【S&P500やNasdaq、米国株の株高は続かない?】株高継続のための厳しい2つの条件とは?

投資まとめ

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【幸先の良いスタートとなった米国株式市場】

昨夜はプレジデントデイで米国株式市場はお休みとなります。

さて、米国株式は2023年に入ってから上昇基調が続き、

S&P500は年初来で6.4%、ナスダックは+12.6%上昇しました。

インフレの鈍化の兆しや、思ったより米経済や労働市場が強く、予想よりも減速しないのでは?ひどい景気後退にならないのでは?という期待感。

そして、利上げの終了や利下げへの期待が膨らんだことなどが背景にあります。

【米国の株高は続かない】

さて、そんな中ニッセイ基礎研究所が

米株高は続かない?~株高継続には厳しい2つの条件~」というおもしろいレポートを公開していたので紹介します。

米株高は続かない?~株高継続には厳しい2つの条件~
米国株式は、2023年に入ってから上昇基調が続き、幸先の良いスタートとなった。米国景気が減速しないのではという期待感が膨らんだこと、そして米国でインフレが鈍化してきており、早期の金融引締めの打ち止め、さらには利下げ...

同レポートの中で、著者の前山裕亮氏は、今後も米株高が続くには、

①早期にインフレが終息し金融政策が転換されること

②米国企業の業績の底打ちしV字回復することが必要

この2つの条件が必要だが、

現時点ではこの2つの条件が揃うか分かりかねるため、

米国株式の先行きに対してはあまり楽観視しない方がよいと思われる

主張としています。

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【S&P500のEPSとPER】
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S&P500の予想EPS(赤線)は225ポイントまで低下してきたが、その一方で予想PER(青線)は2023年に入ってから切りあがり18倍(点線)を超えてきています。

昨日の紹介した記事で、バンガードも指摘していましたが、割高感は解消したものの、決して割安とはいえない水準です。

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【米国株のリスクプレミアム】

更に前山裕亮氏は以下のように指摘します。

ただ、過去振り返ってみると予想PER18倍の水準は相当、高水準であるといえる。

さらに、現在の金利水準は過去数年と比べて高くなっている。そこで金利の影響を除外するため予想PERの逆数(益利回り)から米長期金利を引いた米国株式のリスク・プレミアムをみてみると、米国株式のリスク・プレミアムは足元1.7%となっている。

2022年8月以前は概ね3%以上で推移してきたことを踏まえると、かなり低水準であるといえる

そのため、債券市場と比べて株式市場が今後の金融政策の動向を楽観視しすぎている可能性が高い。

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こうしてみると、私が米国株投資を始めた2015年~米国株村全盛期や、

その後、中田敦彦さんのようなYOUTUBERや厚切りジェイソンさんら著名人が牽引した

2020年頃の米国株ブームの時と比べて、

かなりリスクプレミアムが低下しているように見えますね。

【高値維持には2つの条件】

ここで、先ほどの2つの条件についてより詳しく見ていきましょう。

まず、1つ目は株式市場が見込んでいるように、もしくはそれ以上に早期にインフレが終息し、金融政策が転換されることである。

今後、株式リスク・プレミアムが3%に収斂していくとすると、長期金利が2.9%まで低下すると、予想PERが17倍(≒1/(3.0%+2.9%))程度まで許容されることになる。

つまり、現在の株価はそれくらいの金利低下を見込んだ株価水準に既になっているといえる。

そして2つ目は米国企業の業績の底打ちである。足元の来期2024年のEPSが245ポイントと今期2023年の219ポイントから12%増益といわばV字回復が予想されている。

あくまでも予想PERがどれだけ許容されるかにも依存するが、

業績見通しがさらに下方修正され、予想されているV字回復が実現できないとなると、現在の株価水準を維持するのは難しいように思われる。

著者の前山裕亮氏は特に、S&P500の大きなウェイトを占める、「情報技術」と「通信サービス」セクターの業績の回復が重要だとしています。

昨年以降不調な2つのセクターですが、来期2024年は15%以上の増益予想がされています。

ウェイトが大きいだけに、本当にこのセクターの企業が再び業績拡大に転じるのかに、S&P500やNasdaqも左右されることになるでしょう。

もし株式市場でこれらのセクターの業績拡大鈍化が一時的ではないと認識されると、いわば成長神話が崩れ、失望売りが大量に出る可能性もあり、注意が必要である。

現在の米株高は米国企業の業績拡大が鈍化していても、鈍化は一時的であると楽観視している投資家が多いことも背景にあるかもしれない

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【まとめ】

前山裕亮氏は以下のようにまとめています。

このように米国株式は高値圏を維持、場合によっては更に上値余地もあるかもしれない。

しかし、そのようになる環境が整うか現時点では分かりかね、株式市場がやや楽観視し過ぎているのではないかと筆者は考えている。

そのため、米国株式は2023年に入って幸先よく上昇して始まったが、先行きに対してはあまり楽観観しない方がよいのではないかと思われる。

私も割と同感で(笑)

米国株式市場は上昇余地はあるものの、

以前のブログに書いたように、企業の業績次第ではどうなるかわからない。と言う印象です。

そして、株価は決して割安ではない水準ですし、為替(米国の利下げと日銀の今後の政策)を考えると、あまり今後について楽観はできないのではないかと思います。

全て、私たち個人投資家の思い通りに、良い方向に進んでくれるといいのですが、世界も市場も政治も経済もそう甘くはないでしょう。

でも、私はいつも通りの投資を続けていきたいと思います。

もちろん、今後どうなるかはわかりませんが、

わからないからこそいつもどおり楽しくいきたいと思います。

読者の皆様も、年初からの株価の上昇に油断したり、過度に一喜一憂することなく、

自分自身にコントロールできることに注力しながら、

いつもどおり資産形成や投資を楽しんでいきましょう。

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
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