【来年のS&P500はどうなる?】「インフレ率、今後10年は5%を覚悟」という予想も!?【2%の目標達成は困難か?】

投資まとめ

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【2023年の米国株式市場はどうなる?】

インフレが落ち着きつつあると示唆する経済指標やパウエル議長の発言を受け、

米国株式市場は10月から10%以上上昇。S&P500は4071まで戻しました。

来年もこのまま上昇が続くのでしょうか?

ストーンXファイナンシャルのグローバルマクロ戦略責任者、

ビンセント・デルアード氏は「インフレ率が近い将来に下がることはない」と見ているようです。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-12-03/stock-strategist-is-bracing-for-5-inflation-for-the-next-decade

【ビンセント・デルアード氏の見解】

ビンセント・デルアード氏は、

来年FF金利が5%まで引き上げられるだろうが、そこに至るペースは重要ではない。

しかし、インフレ率は戻らないので、先物市場が織り込むような来年半ば以降の利下げとはならない。と指摘しています。

確かに「インフレ率が戻らない」のであれば、この可能性は十分にあり得ます。

では、なぜインフレ率が戻らないと予想するのでしょう?

同氏は、インフレ要因の大部分は賃金上昇になっていることを理由にあげています。

「その頃までに賃金上昇率は4~5%ほどになっているだろう」

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【インフレ率、今後10年は5%を覚悟】

インフレ率、今後10年は5%を覚悟する必要があるというビンセント・デルアード氏ですが、

実はそれほど恐れる事ではないと彼は言います。

むしろ、インフレ率が4~5%の時に経済はより速いペースで成長と指摘しています。

来年5月までに、インフレ率はおそらく4.5%になっているだろう。FF金利は4~5%になるはず。

FF金利をインフレ率以上に引き上げたことになり、パウエル議長等のミッションは達成される。

【2%のインフレ目標を無視するのか?】

という質問に対しては

そして、それは決して悪いことでもないというのが、私の強調したい点だ。として持論を展開しています。

2%目標の歴史を振り返れば、それは作られた数字であり、1980年代後半にニュージーランドでの記者会見で出たものだ。2%に科学的な裏付けはない。

米国のインフレ率と成長率の分布を見ると、インフレ率が4~5%の時に実質経済成長率がより速いペースとなっていることが分かるだろう。

10%を超えるインフレや予測不可能なインフレであれば、投資などが控えられるため本当に痛みが生じるというのはよく理解できる。

しかし、安定的かつある程度緩やかなインフレであれば、それが2%だろうが4%や5%だろうが、あまり変わりはない。

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一般論と異なる見解ですが、過去100年の米国株式市場のインフレ率をみると、

2%より高い水準であっても経済成長や株価が上昇してきた時期もあります。

そして、ビンセント・デルアード氏は、4~5%のインフレが10年続くというのは悪いことではない。と指摘しています。

労働市場は構造的に引き締まっている状況にある。その主な理由は人口動態によるものであり、メキシコ人労働者を受け入れられなくなっていることも要因だ。

そして中国要因もある。中国で今起きていることはサプライチェーンには望ましくないことだろう。また、一人っ子政策の影響で中国の若い労働力は圧倒的に不足するとみられる。中国から安い商品は輸入されず、メキシコからの安価な労働力も手に入らないという訳だ。

最後は安い資本の面だ。90年代後半は米国が大幅な貿易赤字となっていた。欧州やドイツ、日本、そしてサウジアラビアなどが大きな貿易黒字となっていたことを意味する。そうした貿易黒字国の資金は米国債への投資として米国に環流される。米国債を送ればモノがもらえるという、米国にとっては好循環だった。その経路も今は目詰まりを起こしている。

要するに、2%のインフレ目標を簡単に達成できた3つの要因、安価な労働力、安価な商品、安価な資本はなくなってしまった訳だ

物価上昇率を2%まで下げるのは以前よりかなり難しいだろう

仮にパウエル議長がボルカー元FRB議長のようになりたがっていて、FF金利を10%に引き上げるのであれば、それはもちろん達成できるのだろう。

しかし、何のためにそうするか。労働市場を破壊したいのなら話は別だが。

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【まとめ】

さて、今回はビンセント・デルアード氏の見解を紹介しました。

実際のところこの予想が当たるかどうかはわかりませんが、一つ的を得ていることがあります。

例えば、インフレ率が2%になかなか下がらず、2.1%や2.5%、3%だから米国経済や米国株式市場が死ぬのかといったらそういうわけではありません。

そのくらいのインフレ率でも経済成長や株式市場が上昇することは普通にあります。

経済は複雑系ですから、元々インフレ率を正確にピンポイントでコントロールすることなど、今の地球人には誰にもできません。

仮にインフレ率が2%にならなくても、ある程度の水準で「安定」してくれれば全然良いと思います。(4~5でもいいかは少し調べてみたいと思います)

話は変わりますが、少し前まで日本のマスコミは日本のインフレ率が2%の目標に届かないことをさんざん叩いていました。今では手のひらを返したようですが(笑) そういう報道に惑わされないようにしましょう。

あれも「2%に届かないと駄目」いというよりは「2%くらいまでは緩和政策を続けるできる」というのがより正しい理解でしょう

人間もマスコミもわかりやすく、明確な数字を求めたがるものですが、

個人的には未来は予想できないこと。経済や株式市場は複雑系であることから数字に幅を持たせて考えることが重要だと思います。

今回の話の結論は、ビンセント・デルアード氏の予想動向よりも、もし、来年以降、仮に米国のインフレ率が3%くらいの水準で止まっても、必ずしも焦る必要はないということです。

マスコミの煽りにも付き合う必要はありません。

過去200年間米国株式市場のインフレ率や金利は大きく変化してきました。

しかし、米国株式市場は短期的には苦しみつつも、力強くそれらを克服してきました。

今後どうなるかはわかりませんが、私はS&P500に投資を続けていきたいと思います。

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
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