【グロース株のアウトパフォーマンスの要因】
1979年以降のインフレ率の低下と、
リーマンショック以降の低金利の環境、
つまり「低インフレ」+「低金利」という環境は、
グロース株にとって追い風となり、
近年のアウトパフォーマンスの大きな要因の一つとなりました。
【環境の変化】
しかし、現在の市場環境を振り返ってみると、
「高インフレ」と「金利正常化」という、
今までと逆の環境に米国株式市場は晒されようとしています。
通常このような環境下ではグロース株よりバリュー株の方が有利となります。
ただ、ここまでなら米国株式市場に広く分散している投資家や、
スタイル・セクター間のサイクルを理解したり、覚悟し、受け入れている投資家の方であれば、
特に過度な心配は必要ないでしょう。
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2月28日時点のVTIのセクター構成比率はこんな感じです。
一般的に、エネルギーや素材セクターや大型優良企業、高配当銘柄などはインフレに強く、
ハイテク株やテクロノジー株。グロース株、小型企業などインフレに弱いとされています。
最近はよく予想屋さん達が、1970年代型のインフレやスタグフレーションなど市場環境を例に挙げている場面を目にします。
そこで、もう一点、投資家が意識しなくてはいけないのは、
40~50年前と比較して、インフレヘッジに有効でないセクターの割合が、
明らかに増加しているということです。
当時は情報技術セクターの大部分をIBM1社が占めていましたし、
通信もAT&Tが大部分を占め、中身を見ても今よりはインフレに強かったかもしませんね。
いずれにしても、米国株式のインフレヘッジ力は昔より弱くなっている可能性が高く、
将来的に更に低下する可能性もあると思われます。
【具体的なアイディア】
VTIやS&P500に投資をしている方は、もしこのままインフレが進めば、
エネルギーやセクターの割合が増え、テクロノジーセクターの比率が自動的に下がっていくと思われますが、
それでも、もし、この点を心配な方は、
①バリュー株やインフレに強いセクターの比重をあげる。
②他の地域の株式と組み合わせる(日・欧・新興国は米国ほどハイテクに加重しておらず、異なるセクター比率を持つ)
③コモディティなどインフレに強い資産を加える。
というような戦略も考えられます。
ただ、非常に長い投資期間を持つ投資家で、
最終的には米国株式市場がインフレによる購買力の低下すら上回る成長を遂げると信じる方であれば、
短中期的な環境の変化に追加コストをかけてまで対応するかよく考える必要があります。
私は今まで通り投資をします。
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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
米国株式市場やS&P500のインフレヘッジ力は昔より弱くなっている&将来的に更に低下する説