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【第3の男】
世界でも10本の指に入るバークシャー・ハサウェイを率いる、世界一の投資家ウォーレン・バフェットと右腕チャーリー・マンガーのコンビは、日本人の米国株投資家にもよく知られています。
しかし、今から40年前、ここにもう一人、リック・ゲリンという第3のメンバーがいたことはあまり知られていません。
バフェットやマンガーに詳しい方であれば、「グレアム・ドット村のスーパー投資家たち」や「世界一の投資家バフェットを陰で支えた男 投資参謀マンガー」で、その名前を目にしたことがある方もいるかもしれません。
【S&P500を上回る驚異のパフォーマンス】
リック・ゲリン氏は1965~1983年の間、S&P500の平均リターンが7.8%だったのに対し、平均年率32.9%のリターンを残しました。
ウォーレン・バフェットは彼のことを「グレアム・ドット村のスーパー投資家たち」の中で、以下のようにしています。
【バフェットの評価】
新賢明なる投資家 下~割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法より引用。太字は私。
彼は卒業後IBMに入社し、しばらくは営業マンをしていました。私がチャーリーと出会った後に、チャーリーは彼と出会いました。
彼の名はリック・ゲーリンです。リックは1965~83年の期間に、S&Pの複利換算の上昇率316%に対して、2万2200%という数字を上げました。
(中略)
ここで付随的な事柄を述べておきましょう。驚くべきことに、一ドル札を四〇セントで買うという概念は、それを学んで即座に効果を発揮する人と全く効果のない人がいます。
予防接種のようなものなのです。話を聞いてすぐに理解しない人には、何年かけてもデータを見せても無駄です。
私はこれまで、一〇年かけて徐々にこのアプローチに転換していった人を見たことがありません。これは知能指数や大学教育とは無関係のようです。即座に理解するか全く理解しないか、どちらかしかないのです”
リック・ゲリンは、バフェットのこのエッセイで有名になりましたが、その後の彼の人生と投資哲学についてはほとんど知られていません。
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【あんなに一緒だったのに】
一時期、バフェット、マンガー、ゲリンの3人は、一緒に投資をしたり、
投資対象の企業の経営者を一緒に面接したりもしていました。
同じ銘柄をよく持っていたとも言います。
しかし、その後、バフェットとマンガーの二人に比べて、私たちがゲリンの名前を聞くことはなくなりました。
ゲリンのその後について、投資家のモニッシュパブライがバフェット本人に尋ねたことがあります。
バフェットは以下のように答えたそうです。
【バフェットが語る、ゲリンの失敗】
「マンガーと私は、このままいけば、莫大な資産を築けると強く信じていた。だが、我々は裕福になることを急いではいなかった。いつかそうなると確信していただけだ」
「ゲリンも私たちと同じように投資の能力は高かった。だか彼は急いでいた」
ゲリンはレバレッジをかけてバークシャーの株式を大量購入していました。
今のバークシャーを知っている私たちからすれば、とても先見の明がある投資家のように思います。
しかし、1973~1974年にかけての不況で、2年間で株式市場が7割近く暴落したことが運の尽きでした。
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【まとめ・感想】
ウォーレン・バフェットは「賢い人が壊れるのは「酒と女とレバレッジ」しかないと言い、
チャーリー・マンガーは 「人を破滅させる三つとは、薬物と酒とレバレッジ」と言い、レバレッジを「大量破壊兵器」やなんて言葉で揶揄していました。
そこには、ゲリン氏の失敗から思うこともあったのかもしれませんね。
とはいえ、バフェットはガイコ保険のフロートでレバレッジを効かせ、初期のマンガーはバリバリレバレッジを使っていたのですが、
まあ、今回は突っ込まずにスルーしておこうと思います。
バフェットやマンガー等が能力と認め高く評価し、友情を深めたグレアムドット村のスーパー投資家一人のゲリン氏でも、使い方を間違ってしまったレバレッジ。
私は嫌いではありませんが、もし使うのであれば使い方によく注意し、よく勉強して慎重に扱うことが大切だと思います。
私自身は、ボーグル氏ではありませんが、充分「足るを知る」という心を忘れずに、現状の幸せやインデックスファンドの投資リターンに満足しつつ、
焦らず、急がず、人生を楽しみながら、自分のペースで、今と将来の人生に困らないくらいのお金を作っていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
バフェット氏「賢い人が壊れるのは酒と女とレバレッジ」【バークシャー第三の男を振り返る】