ITバブル
ITバブルは、1998年9月~2000年3月の
わずか18か月の間に発生しました。
「根拠なき熱狂」発言から、崩壊までに3年以上かかった点なども興味深いのですが、
ITバブルの「前」と「後」に何が起きたかを簡単に振り返ってみたいと思います。
注意
ここに書かれてある事は、事実の一部・一面に過ぎないということを、どうかご理解・ご容赦ください。
1990年代はいい時代だった?
90年代の米国株式市場は、いい時代だった。
右肩上がりで株価が上昇を続け、
最後にバブルが来て崩壊した。
でも、よーく米国株式市場のチャートを見てみると、
実は、前半部分はあまりパッとしていない事がわかります。
1990年、米国経済は不況に陥っていました。
1991年3月に景気は底入れしたことになっているものの、
失業率は1992年7月まで悪化し続けました。
製造業は完全に立ち直る事もできず、サービス業への経済の転換もなかなか進まず、
苦しい時期が続きました。
投資家のお金は米国の外へと向かいました。
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そのころ新興国は・・・
下の表は、1992年1月から1994年6月の
新興国市場とS&P500の月率リターンを比較したものです。
ピーターバーンスタイン著「リスク」より引用。
この期間は、ボラティリティが高かったものの、
S&P500よりも新興国の方が全体的にリターンが高かったことがわかります。
この時期、世界中の投資家のお金が新興国などへ流れました。
「参考」1年間の実質株価指数上昇ランキング(1999年まで)
ロバートシラー著 投機バブル 根拠なき熱狂―アメリカ株式市場、暴落の必然より引用
行き場をなくした投資家のマネーは・・・
しかし、90年代中盤以降、
米国経済がインターネットに活路を見い出し、上向きつつある一方で、
アジア通貨危機、ロシアのルーブル危機、
そして99年に発足した通貨ユーロ(=欧州)への懸念などから、
行き場をなくした投資家のお金は、
米国、特にインターネットに集まり、ITバブルへと向かっていきます。
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ITバブル後の世界
2000年3月に5048ポイントをつけたナスダックは
4月14日まで3週間に渡り下落を続け、3321ポイントまで下落をしました。
ナスダック(QQQ)が3週間で一気に急降下した後も、
2002年まで下落を続け、最大80%以上下落しました。
インターネットによる「希望に満ち溢れた時代」は
インターネットによる「狂った強欲の時代」へと投資家の脳裏に上書きされました。
投資家が次に見つけた希望は
すると、投資家はテクノロジーにかわって、
グローバリゼーションに(また)希望を見出し、BRICsの時代が始まりました。
数年後、ブリックスと不動産の時代となり、
また、バブルがはじけ、
その後、何だかんだで、FANG、GAFAMなどテクノロジーの時代になりました。
まとめ
未来はどうなるかわかりません。
ハイテク株やQQQがここから更にもう一伸びする「可能性」もあり得えます。
結局、天国まで続く梯子というものはなく、
流行の戦略や高いリターンをだす投資対象は、次々と変化してきたという事がわかります。
「テクノロジー」も「グローバリゼーション」も
「米国」も「新興国」も、
良い時期もあれば悪い時期もありました。
この事実について、よく考える必要があると思います。
「歴史は繰り返さないが韻を踏む」と言います。
過去の投資家の方々と同じ失敗を繰り返さないよう、
歴史を学び、未来の投資に活かしていきましょう。
いつも本当にありがとうございます。
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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
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