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【ダウンマーケットで引退】
以前、米モーニングスターに面白い記事があったので紹介します。
「ダウンマーケットで引退?これからの戦略を検討しよう」(今は見られなくなっています)
退職したばかりの人にとって、市場の下落は怖いものです。
この記事は、バンガードのリタイアメント・スペシャリストとして知られるマリア・ブルーノ氏が、市場の混乱の中でも引退計画を軌道に乗せるためのヒントを紹介しています。
①支出削減
バンガードは投資については、自分でコントロールできることに集中するという点で、よく話をしています。支出もその一つです。
マリア・ブルーノ氏は支出を「裁量的(自分でコントロールできる)支出」と「非裁量的な支出」を比較し、柔軟性があるのはどこかを見極めることが重要だといいます。
「これらが最初に検討すべき場所となります」
「市場が悪い年はその柔軟性が本当にストレステストされている年だと思います」
とし、まずは裁量的な支出をコントロールすることが重要だと言います。
また上昇相場でも余剰資金をコントロールし、しっかりと再投資することで、
下落相場でバッファー(緩衝材)が生まれるとしています。
②社会保障と金融ポートフォリオ以外の収入も活用する
一方で、ヘルスケア、公共料金、食品、ガソリン価格など、非裁量的な分野にインフレが及ぶと支出を減らすことは困難となってきます。
退職後の計画を建てる段階で、予め支出がいくらになるか、金融ポートフォリオと金融ポートフォリオ以外の収入源などについてよく理解することが大切だ。とマリア・ブルーノ氏は指摘しています。
また、米国の制度なので割愛しますが、社会保障制度やそのオプションを使うことなどを提案しています。(米国のオプションの例→給付を遅らせ、将来より多くのお金(米国では繰り延べる年ごとにインフレ調整後+8%増とのこと)を貰うなど)
日本でも、退職計画を建てる際には、株式ポートフォリオだけではなく、金融ポートフォリオ以外の収入源の確保や、自分にとって必要な制度や有利な制度はないかよく理解しておくことが重要だと思います。
また、マリア・ブルーノ氏は、
「延期は素晴らしいことですが、問題はそれまでの収入が必要だということです。それを可能にするのは他の収入源であり、金融PFからの潜在的な引き出しかもしれません。」
「もし、社会保障制度の延期を考えていて、それまでの期間、ポートフォリオからより多くの支出をする必要があるとしたら、それは必ずしも悪いことではありません。数字を調べて、トレードオフを理解しましょう」
やはり漠然としたイメージや計画ではなく、実際に数字を調べることが大切ですね。
③資産配分について
資産配分をよく考えることが大切だと説いています。
インタビューアーのベンツ氏が
「一昨年は株と債券が同時に下落したため、非常に神経質になり、多くの人が現金化に魅力を感じていると思います。その資産配分を設定する際に人々が心に留めておくべきいくつかの重要な考慮事項についてお話しいただけますか?」と質問すると、
多くの退職者にとって、米国と米国以外の株と債券に国際分散された低コストのポートフォリオが重要であると回答。
「現金にも一定の役割がありますが、それよりも短期的な支出を抑えることを考えて下さい」
「現金で1年~18か月分くらいの支出を持つなど少しの余裕を持たせても問題ないかもしれません」
「しかし、それ以上となると、市場に投資しないことによる機会損失が発生し、それが時間とともに顕著になり、ポートフォリオがインフレについていけなくなることを本当に理解しなくてはいけません。」(特に今の米国の場合は深刻でしょう)。
として、目先の安心感や市場予測に合わせて、安易に現金化をすることのデメリットについても指摘しています。
これは、株式が良い、現金がダメという単純な二極論ではなく、
それぞれの特性、長所を生かし、自分のリスク許容度やその目的などに合わせて、適切に資産を配分するのがよいということだと理解しています。
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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
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