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【Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)】
Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)が話題となっています。
同指数(税引後配当込み、円換算ベース)の動きに連動した投資成果をめざすファンドです。
早くも、いろいろな方が分析記事を書いています。
【まずは落ち着こう】
Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)に限らず、
こういう新しいファンドが発売された時や、気になった時は、いきなり第三者の意見を読む前に、まずはどんなファンドか順序だててゆっくりと調べることが大切です。
運用会社の広告や過大なセールストーク、マーケティング、魅力的なストーリー、過去のリターンなどに影響されすぎないように注意しましょう。
当然、運用会社も、インフルエンサーも、将来のリターンや結果を保証してはくれませんし、「魅力的なストーリー」も「過去のリータン」も、運用結果とはあまり関係ありません。
例えば、 少し前最強の指数だとまでもてはやされた「FANG+指数」の、過去1年トータルリターンは‐45.98%と絶賛苦戦中です。
【S&P500配当貴族指数を調べよう】
そして、次に投資対象について調べることが大切です。
今回の場合であれば「S&P500配当貴族指数」に連動するファンドですから、
「S&P500配当貴族指数」についてまずはよく調べましょう。
素人や個人の情報発信者の意見を聞く前に、まずはできるだけ、公式やモーニングスターなどある程度信頼できる情報ソースを見つつ、できるだけ客観的に判断しましょう。
(まあ、公式も指数を広めたいバイアスがあるため注意が必要ですが(笑))
S&Pダウジョーンズ公式
〇「S&P500配当貴族指数(円)ファクトシート」
Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)が気になる方は、
まずはこの2つを丁寧にじっくりと読むことが大切です。
1. S&P 500 の構成銘柄であること
1. 当初の選択ユニバースは S&P 500の全ての構成銘柄から構成される。
2. 選択ユニバース内において適格性基準を満たす全ての企業が指数を形成する。
3. ステップ2で選択された構成企業の数が40未満の場合、1)配当の伸びの実績における年数の長さに応じて、及び2)配当利回りに応じて、S&P 500の残りの構成銘柄が分類される。20年以上にわたり連続して増配した実績を有し、上記の時価総額及び流動性に関する主な基準も満たしている銘柄が、利回りりの高い順にこの指数の構成銘柄が40に達するまで指数に追加される。
4. ステップ3が終了した後に、構成企業の数が依然として40未満の場合、上記の時価総額及び流動性に関する基準を満たしているS&P 500の残りの構成銘柄が、配当利回りの高い順に銘柄分散基準を満たすまで指数に追加される。
構成銘柄のウェイト付け各再構築及びリバランス時点で、構成銘柄は均等に加重されます。さらに、年間の指数再構築の一環として、GICS の各セクターのウェイト上限は、指数のトータル・ウェイトの 30%に設定されます。
再ウェイト付け:年間の再構築に加え、各指数は以下のスケジュールに従ってウェイトを再設定します。 S&P 500 配当貴族指数:この指数は四半期ごとにウェイトを再設定し、1月、4月、7月、及び 10月の最終営業日の取引終了後に有効となります。こうした再ウェイト付けの参照日は、再ウェイト付けを行った月の最終営業日の5営業日前となります。
S&P 500 配当貴族月次指数:この指数は毎月ウェイトを再設定し、毎月の最終営業日の取引終了後に有効となります。こうした再ウェイト付けの参照日は、再ウェイト付けを行った月の最終営業日の 5 営業日前となります。
指数に連動する投資対象に投資をするのであれば、その指数についてよく理解することが大切です。
ここら辺は、常識で、当たり前のことですが、当たり前のことをしただけでも、証券会社の広告だけをみて適当に情報発信をしている情報発信者より詳しくなれたりもしますから、世の中ままならないものです。
また、視野を類似の指数や強豪となる指数を調べることも大切です。
「S&P500配当貴族指数」でいえば、VIG(バンガードの連続増配ETFの「S&P US Dividend GrowersIndex」なども似たようなアプローチをしているので比較対象となるでしょう。
たまたま知ったから投資をするのではなく、数ある指数からあえてその指数に投資をする理由をしっかりと考えましょう。
また、その指数の弱い場面、弱点もよく知ることが大切です。
グロース株がインフレや金利上昇に弱いという教科書的なことを、レバナスが人気なるよりずっと前から私は話してきましたが、それをレバナス人気絶頂期に言ったらなぜか叩かれたりもしました。弱点を無視したり否定するのではなく、どう付き合っていくか、PF全体でコントロールしていくかを考える方が私は建設的だと思います。
特に、特定のスタイルやファクター、セクターに偏っているアクティブな指数に連動する時は、弱点を無視せず、よく理解することが大切です。
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【ファンドについて理解しよう】
投資対象となる指数について理解出来たら、ファンドについて理解しましょう。
次に、交付目論見書と請求目論見書をじっくりと読みましょう。
特に初心者の方は、疑問のある所は調べたり、確認し、よく理解することが大切です。
交付目論見書
請求目論見書
コストや信託期間など、
慣れてくれば、よくある内容や注意すべきポイントがだいたい掴めるようになるため、
ざっと読めば何となくどんな感じかわかるようになります。
そして、今回であれば「S&P500配当貴族指数」に連動する、他の投信やETFを調べて、それら強豪商品と比べてどうなるか判断するという作業が必要となります。
【最後に】
そして、最後に自身の資産配分やPFのバランスについてよく考えましょう。
このファンドを購入することで、PFや資産配分はどうなるのか。米国株やバリュー株(高配当株)に加重しすぎではないか、あるいはあえて加重するリスクを背負えるのか。
など、自身の今の資産配分やPF戦略に照らし合わせて、いろいろ考えることが大切です。
気になるファンドや新しく発売されたファンド、その時々の人気のファンドを、何となく、次方次へと買い漁る、流行コレクターになってはいけません。
結局、流行の後追いや、割高株やモメンタムへの加重、特定のスタイルやファクターへの加重、
あるいは逆にたくさんのファンドを分散しすぎて、そこまで分散するなら、低コストで1本で幅広く分散できるインデックスファンドでよくないとなるケースもあります。
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【まとめ】
長くなりましたがまとめます。
①投資対象(今回は対象となる指数)を良く調べる事。
競合の指数やどういう場面に弱いかなど特徴もよく調べる事。
②ファンドについて良く調べる事、
競合のファンドやETFも良く調べる事。
③自身の戦略やポートフォリオもよく考える事。
投資をした際にPFがどうなるのかなど。
SNSやYOUTUBEでいきなり第三者の意見を聞く前に、
まずは、このような当たり前にすべき基本を疎かにせず、しっかりと調べることが大切です。
自分の大切なお金を投じようというのに、
最初から「楽をしたい」「手を抜きたい」「めんどくさい」というスタンスで、でも「長期的に、簡単に市場をアウトパフォーマンスしたい」がとおるほど米国株式市場は甘くありません。
手を抜きたいなら、パッシブ運用の幅広く分散されたインデックスファンドでいいじゃないとも思います(笑)。
ともあれ、投資や資産形成においては、
特に初心者の方はどうやって儲けるかよりも、どうやってミスを減らすかが重要です。
そしてミスを減らすためには、動くときには十分に注意することが大切です。投資によるミスの多くは自ら動いたことによる自滅によって引き起こされます。
繰り返しになりますが、基本を疎かにせず、しっかりと調べて投資判断をし、できる限り判断ミスを減らすようにしましょう。
最後となりましたが、私個人としては、アクティブな指数、スマートベータ的な指数の中では「配当貴族指数」は好きな指数の一つです。
あと、「VOO」私の好きな言葉です。
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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)に投資をする前に考えるべきこと。