テーマ型ファンドの8割が15年内償還。グローバル指数を上回れるのは全体の1割程度(高値掴みの傾向も)

投資まとめ
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【テーマ型ファンドの罠】


モーニングスターに「15年内に8割が償還のテーマ型、米国ではリターン8倍達成後の急落局面でも多くの投資家が持ったまま」というおもしろい記事があったので紹介します。

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同記事ではキャシーウッド氏のARKKを一例として、テーマ型ファンドへの投資の難しさについて書かれています。

【ARKK】

アーク社は2014年に設立された運用会社で、4本のアクティブ運用のETFからスタート。初期はそこまで人気はありませんでしたが、2020年以降人気が爆発。

日本の投資ブロガーやYOUTUBERの一部も、サクソバンク証券を通じての購入を勧めるほどでした。少し前のレバナス推しのような感じですね。

実際、テスラなど好調なグロース株に牽引され、ARKKの成績は絶好調。キャシーウッド氏は第2のウォーレン・バフェットを呼ばれるまでになりました(よく聞くフラグですね)。

〇アーク社の純資産残高は設立からわずか7年で全米トップ50入り目前にまで急増。

〇2021年1月の運用会社別月次純資金流入額ランキングでは、第1位のバンガード、第2位のJPモルガンに次いでアーク社は第3位と、全米トップクラスの資金を集めるに至る。

〇2020年4月には月間で25.0%。同年12カ月中8カ月で10.0%を超えるプラスとなるなど、高パフォーマンスを達成。と凄まじい結果を残しました。

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【そして伝説へ】

しかし、残念ながら市場にはサイクルがあります。

ある単一レジーム内で抜群の成績を残すファンド、つまり特定の環境に対して極端に最適化されたファンドは、かつての大型恐竜のように環境の変化、レジームシフトに対して脆い傾向があります。

単一レジーム内では平均乖離が進みますが、レジームシフトによって平均回帰が起こります。

今回でいえば高インフレと金利上昇が環境の変化の引き金となりましたが、①コロナショック後の異例の緩和はいつまでも続かないこと。②よっていつかは利上げがあること。

は、当時、市場参加者の誰にでもわかること、みんな知っていることでしたが、直近のハイパフォーマンスが投資家の目を曇らせ、「現実」というか教科書的な基礎基本を忘れさせました。

【ARKKの組み入れ比率上位10銘柄の直近のパフォーマンス】
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見づらい方はクリックしていただけると拡大できます。最高値からの下落率はすごいですね。

【ARKKのパフォーマンスはS&P500に接近】

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コスト差を考えると・・・

【ARKKの資金流入額の推移】
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2020年後半にかけて株価が上がった後に資金流入は大きく増えた一方、

株価下落後はやや流出するもほぼ横ばい。

つまり高値で掴んだファンドをそのまま保有し、運用成績の回復を信じている投資家も少なくないようだ。

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【テーマ型ファンドの難しさ】

フィンテック、AI、自動運転などは短期のテーマではないとする見方もあるかもしれないが、

仮にそうだとしてもどれだけ現実的に企業の利益に結び付くのかそれが株価の上昇や投信のリターンとして投資家がどの程度享受できるか、とは別の次元の話だ

また、たまたまタイミングよく投資ができたとしても、数倍にリターンを積み上げた後の下落局面でも持ち続け投資家が多かったように、売り時を見極めるのは極めて難しいという点では米国の投資家も異ならない。これ以上価格が下がる、もしくは回復することがあればその時には売ると考える投資家もいるかもしれないが、自らが売りたくなるような価格や状況でも逆に買う投資家がどれだけいるのか、そうした需要がある商品なのか、まで考慮されているだろうか

コロナショック以降にはARKK以外にもテーマ型の設定が相次ぎ、米モーニングスターの調査では2021年にはITバブル期の2000年、リーマンショック直前の2007年、2019年のいずれと比較しても倍以上のファンドが設定されたと指摘

モーニングスターは、これを「テーマ型ファンドの増加は強気相場特有の現象」とし、

過去の運用実績では、テーマ型は15年以内に8割が償還されたこと。

そして残りの2割のうち、最終的にグローバル指数をアウトパフォームできたのは半分(全体の1割)に過ぎないと、警鐘を鳴らしています。

その1割ですら高値掴みをしてしまえば・・・

【まとめ・感想】

当ブログでは、このモーニングスターの記事のようなことを度々書いてきました。

流行のテーマ、テーマ型ファンドに乗っかっていくという戦略もありますし、上手い方も中にはいますが、

〇基本的に大多数(8割)のテーマ型ファンドが長期的には市場ベンチマークを下回り、ブームの終焉とともに消えていくこと。

〇過去の資金流入などを見ると、大抵後追いで投資を始め、高値掴みをして失敗している投資家が多いと思われること。

〇長期的にグローバル株価指数を上回れるファンドを選ぶ難しさやコスト差なども合わせて考えると、

(個人的な価値観や趣味や選好や信じている未来やストーリーとやらは一旦置いておいて、合理的に考えるのであれば)

市場参加者(プロ・機関投資家等)を大きく上回る能力と運を持ち合わせていない普通の一般的な個人投資家であれば、

変なテーマ型ファンドや流行の投資戦略にあれこれ飛びつくよりも、普通に市場全体に投資するようなオーソドックスなインデックスファンドをただ黙って保有していた方が、長期的には資産形成を成功させる確率が高いと個人的には思います。

最近また投資の詐欺というかトラブルが話題となっていますが、資産形成を成功させる上では「どうやって儲けるか」と同じかそれ以上に「どうやって失敗や間違いを避けるか」という視点も重要になってきます。

攻守のバランス、リスクとリターンのバランスをよく考え、現実的な視点を見失うことなく、

流行や上手い投資話には気をつけながら、これからも投資を続けていきましょう。

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
テーマ型ファンドの8割が15年内償還。グローバル指数を上回れるのは全体の1割程度(高値掴みの傾向も)

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