【米国市場は下落】CPIを受けインフレやFRBへの懸念強まる。ブラード総裁は0.5%の利上げも示唆【米10年債は2%台に】

投資まとめ

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【2月10日 米国株式市場】

ダウ     35,241 -1.47%    
S&P500   4,504 -1.81% 
ナスダック  14,185 -2.10% 

米主要株価3指数は下落。1月のCPIの結果を受け、インフレやFRBの利上げへの懸念が強まったこと。

セントルイス地区連銀のブラード総裁が、0.5%の利上げを示唆したことから、IT・ハイテク株を中心に売りが広がりました。

ラッセル2000は‐1.55%と下落。

VXUS(全世界株式除く米)も‐1.14%と下げました。

米10年債利回りは2.052%。+0.125と上昇し、

2019年8月以来の2%台となりました。

VIX指数は23.93。+3.97と上昇しました。

【為替・コモディティー】

ドル円   116.04 +0.48%
NY原油   90.03 +0.41%
NY金    1,826 ₋0.46%

ドル円は116円台に。原油は上昇。金は小幅に下げました。

ビットコインは44,093ドルと小幅に下げています。

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【S&P500マップ】

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良い決算を発表した、ディズニーやコカ・コーラなどは上昇したものの、

金利上昇の影響をより大きく受けるグロース株を中心に幅広く売られました。

【セクター】

生活必需品 +0.35%
素材    ‐0.57%
エネルギー ‐0.68%
金融    ‐0.85%
通信    ‐1.41%
ヘルスケア ‐1.58%
資本財   ‐1.66%
一般消費財 ‐1.78%
公益    ‐2.61%
情報技術  ‐2.75%
不動産   ‐2.87%

11セクター中、生活必需品を除く10セクターが下落

特に公益、情報技術、不動産は2%以上下落しました。

【スタイルボックス】

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スタイル別では、バリュー株が比較的踏みとどまる一方で、

コア~グロース株が大きく売られました。

【個別株】

市場全体が下げる中、良い決算を発表し株価が+0.5%上昇したコカ・コーラですが、

ジェームズ・クインシー会長兼CEOは、輸送費と商品コストの上昇を相殺するために、いくらか値上げをする可能性があると発言。サプライチェーンや人件費などの問題が経営を圧迫しつつあるようです。

「インフレに対応するために価格を上げるのは簡単ですが、広範なインフレが起きている以上、多くの国で実質所得が圧迫されるのは明らかです」「我々は顧客を失いたくはない」と慎重な姿勢を示しました。

米国の投資家は、インフレが企業に与える影響を決算から読み解こうとしています。

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【1月の米消費者物価指数】

〇1月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)

前年同月比 結果  7.5% 予想 7.3%  前月  7.0%
前月日   結果  0.6% 予想 0.5%  前月  0.6%

伸び率は1982年2月以来約40年ぶりの大きさとなり、上昇率は4カ月連続で6%を超えました。

〇1月のCPI(コア指数)

前年同月比 結果 6.0% 予想 5.9% 前月 5.5%
前月比   結果 0.6% 予想 0.5% 前月 0.6%

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月より6.0%上昇し、1982年8月以来の大きさとなりました。

注)1月のCPIからは、2019年から20年の消費者支出データに基づいて再加重されるようになる変更がありました。

【FRBの利上げ圧力が強まる】

CPIが予想を上回る強い内容となったことで、インフレ長期化への警戒感とFRBの利上げ期待が強まる形となりました。

ウォール街では、3月15・16日のFOMCでの0.25%の利上げを見込んでいましたが、今日のCPIを受けて再び「3月に通常より大きく、一気に0.5ポイント引き上げるのでは?」「より速いペースで利上げが進むのでは」という意見も聞こえました。


【ブラード総裁は0.5%の利上げを示唆】

セントルイス地区連銀のブラード総裁は、CPIを受け、自身のタカ派姿勢を更に強め、7月1日までに100ベーシスポイントの利上げが実施されることを望むとブルームバーグのインタビューで語りました。

ブラード総裁、大幅利上げを支持-7月1日までに合計1ポイント
セントルイス連銀のブラード総裁は40年ぶりとなる高インフレへの対応として、7月1日までに合計1ポイントの政策金利引き上げを支持すると語った。それには2000年以来となる0.5ポイントの利上げも含む。

7月1日までに開催されるFOMCは3回なので、ブラード総裁の考えに基づくと、3回のうち少なくとも1回は0.50%の利上げが実施されることになります。

ブラード総裁の発言を受け、金融市場は反応。株は売られ、債券市場では6月末までにFF金利の誘導目標が1%~1.25%に上昇するという見方が織り込まれました。

CMEよると、FRBが3月のFOMCでFF金利を従来予想の2倍の0.5%引き上げるとみてる確率は94.7%となりました。昨日時点で、3月の0.5%の利上げを予想する確率は24%に過ぎませんでした。

これは個人的な見解ですが、ブラード総裁(あくまでタカ派で有名な1メンバーの意見)に過剰に反応したのでは、とも思います。

【米労働市場は好調】

〇新規失業保険申請件数

結果 22.3万人 予想 23.0万人 前週 23.9万人

〇継続受給

結果 162.1万人 予想 161.5万人 前週  162.8万件

米新規失業保険申請件数は3週連続で減少し、米労働市場の力強さがより鮮明となりました。

労働市場の強さはFRBの利上げを後押しするものとなります。

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【まとめ・感想】

今回CPIの結果は、1月以降、数週間にわたって市場を揺るがしてきたボラティリティの再来を意味するかもしれません。

FRBが来月より大幅な利上げを行い、景気にブレーキがかかるのでは、との見方がトレーダーに広がり、国債の利回りが急上昇。VIX指数も急上昇しました。

ただ、10年債利回りが2%台だったことはほんの数年前までは当たり前のことだったので、長期的な視点で投資をする方はそこまで慌てなくていいと思います。

ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのマット・ペロン氏は、「インフレが安定するか、FRBが十分だがやりすぎではないと市場が納得するまで、市場は今後数カ月間不安定な状態が続く可能性がある」としています。

いろいろな投資戦略があると思いますが、長期的にインデックス投資をされている方は、

株価の下落や日々のボラティリティ、市場の雰囲気やミスターマーケットに負けずに、規律ある投資を続けることが大切です。

また、今日も決算で良い報告をした企業の株価が伸びているように、金利上昇の中でも、企業が利益を伸ばし続けることができれば、株価は上昇を続ける可能性があります。

金利は投資家にとって、とても需要な要素の1つですが、それが全てではありません。視野を狭めすぎないことが大切だと思います。

今日の最後は、チャールズ・エリス氏の言葉で絞めましょう。

「一歩引いて、1日の市場の動きや1ヵ月、あるいは1年の市場の動きから目を離し、変わりに25年の市場の動きを俯瞰したら、さほど揺れ動いていないと感じるだろう。」

「だから次の答えがシンプルで正しい」

「現在起きていることに一喜一憂してはならない」

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Source: S&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ
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